Research & Works

アートの窓 in LA

借景トリローグ:まっすぐ歩く

Photo: Yamamoto Tadasu. “Installation view at Open Space 2016: Media Conscious, NTT InterCommunication Center [ICC], Tokyo, 2016”

窓研究所では、学術発表だけでなく、アーティストによる窓をテーマにした作品の展示プロジェクトも行なってきた。今回、作品を依頼した津田道子は、通路に面したショーウィンドーとその周囲、メインギャラリーに、カメラによる映像、鏡、枠を用いたインスタレーションを制作する。通路を行き交う人々を含めた風景とジャパンハウス内の境界が撹乱され、思わぬところに鑑賞者の姿が出現することで、空間の見え方が変わる、迷宮的な視覚体験がもたらされるだろう。

 

©JAPAN HOUSE Los Angeles
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津田道子 アーティスト

映像の特性にもとづいた制作を主軸に置き、映像、インスタレーション、パフォーマンス作品を制作している。パフォーマーとの共同作業などを通した、独特のスタイルの作品群は、不思議な空間的広がりと詩的な豊かさを備えている。近年は、神村恵とのユニット「乳歯」としてパフォーマンスも行う。2017年に鏡と枠と映像を空間に配置するインスタレーション「あなたは、翌日わたしに会いにそこに戻ってくるでしょう。」で第20回文化庁メディア芸術祭アート部門新人賞受賞。 主な個展に“Observing Forest”(zarya現代美術センター/ウラジオストク、2017)、“The Day After Yesterday”(TARO NASU/東京、2015)など。参加した主な展覧会に「六本木クロッシング2019:つないでみる」(森美術館/東京、2019)、「あいちトリエンナーレ2019」などがある。2013年に東京芸術大学大学院博士後期課程を修了し、映像メディア学の博士号を取得、2019年にアジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)のグランティとして渡米。